レビュープラスさんからクーリエの1月号を頂きました。
特集は「新世紀ベルリン」。
ちなみにここ数年ベルリン=アートな街、ということもあってか、
今号の表紙はアートな感じがしてとってもかっこよい。

IMG_0022.JPG posted by (C)アイカワ
で、本題。
読んで知ったのだけど、壁崩壊は1989年だから、
今年2009年が崩壊してちょうど20年だった、とのこと。
今年31歳の僕は、もちろん物心ついていた年だけど、
正直そのインパクトはわからなかったし、
この雑誌を読んでいなければ、
「ドイツが東西に分かれてた」
なんて事実すら忘れてしまいそうなぐらい。
せっかくなので雑誌から拾った数字で振り返るベルリンの壁。
・壁ができたのは1961年8月13日。
・崩壊は1989年11月9日。
・壁があった期間は28年間。
・壁の全長は155kmで、西ベルリンを囲む形で存在。
・壁は2枚の壁でできていて、真ん中に無人地帯が存在していた。
・壁と壁の間は数十メートル。脱走者を見つけるために兵士がいた。
・壁を越えようとして命を落としたのは少なくとも98名。
(実際の数は不明で今も調査中)
・最初の犠牲者は61年8月22日、58歳の女性
・壁を越え亡命した数は28年間で5075名。
・うち、トンネルを掘って亡命した数は約300名。
という感じです。
この記事を読んで実はあまりにも「ベルリンの壁」を知らないことに、
正直いって自分自身も驚いて壁建設までの流れを調べてみました。
かなり常識も含まれてますが、
数少ないかもしれない知らない人に向けた情報です。
○ドイツ第二次世界大戦で負ける。
↓
○戦勝四カ国に分断統治される。
米・英・仏の資本主義 西ドイツと、
ソ連の社会主義 東ドイツに。
ドイツという国が分断されただけでなく、
首都ベルリンも西、東に分かれた。
ベルリンは東側の領土内にあったため、
西ベルリンは、東ドイツの中に浮かぶ孤島のような都市であった。
(つまり社会主義国家の中に一部資本主義国家が取り残された)
↓
○分割後、いわゆる冷戦に突入しドイツも巻き込まれる。
1948年ソ連は西ベルリンへの陸路を完全封鎖。
(前述のとおり西ベルリンはドイツ側にあるので、
陸路が規制されると物資が届かなくなる。)
西側諸国は空輸作戦で対抗し、結果封鎖は解除されることになった。
↓
○49年5月、西ドイツがドイツ連邦共和国として独立、
10月東ドイツがドイツ民主共和国として独立。
↓
○52年国境封鎖。
西ドイツ、東ドイツへの自由な行き来が規制される。
↓
○61年ベルリンの壁建設
↓
○89年、壁崩壊
という流れらしい。
歴史とかって触れていないとほんと忘れるね・・・。
で、この壁が89年に崩れたわけなのだけど、
体制としては、経済的に行き詰っていた東側のドイツを、
西ドイツが救済をする、という形になっています。
で、実際統一してどうだったのか、が、
意識調査としてまとめられているのだけれど、それがとても興味深い。
気になった点だけピックアップ。
(イギリスのfinancial time調べでN数、実施時期等不明)
・ドイツは再統一を成し遂げたか?
Yes 36%、No59%
・東西の失業率は?
西 7.2%、東14.7%
・再統一で利益を得たのは?
どちらかというと東側 57%、どちらかというと西側 17%
と、一部抜粋だけれど、
西高東低はいまだ変わらずであって、
統一は成功していない、と考えている人も多いのが実情の模様。
今回の特集はクーリエの特集なので、
このベルリンにまつわる話をいろんな角度で取り上げているのだけど、
一番気になったのはポーランド プロスト紙の
”ベルリンで激化する現代の「ユダヤ人狩り」”という記事。
現在ネオナチ等によるユダヤ人狩りが激しくなっているという。
・2008年第四四半期だけで、
ユダヤ人を襲った事件の数は07年を上回る。
・ネオナチやそれを支持するロックバンドのコンサートの動員が、
ここ3年で2倍に増えている。
等々。さらには、
「ユダヤ人はみんなガス室に送られればいいんだ」
と発言する生徒がいたりとか、
ユダヤ人の女子を科学室に閉じ込めて、
ガス船をあけるぞ、と脅したりする人種差別も発生しているのだとか。
ベルリンといえば、
新たなアートな街として注目をあびることが多い最近だけど、
裏でこんなことが起こってるなんてぜんぜん知らなかった。
クーリエで当然ながらアート特集の記事もあるのだけど、
そのあたりの記事以上に、
自分がベルリンの壁を知らなかったことと、
一端ではあるだろうけれど、ベルリンの現状を知ることができて、
なんというか知らない世界がありすぎだよね、と実感できた。
特に社会人になってからだけれど、
ついついビジネス的な側面の読書に偏りがちだけれど、
もっと常識レベルの物事を勉強するべきだな、
と強く感じさせられた今回のクーリエでした。
もう少し多角的に情報を取り入れたほうが、絶対いいね。
